新型コロナのおかげで一時帰国ができなくなってしまった駐在者のかたは多くいらっしゃるのではないだろうか。
2020年3月ごろから入出国の規制が始まりだしたので、それ以降の一時帰国はかなり難しくなってしまった。
私もそんな一人であるわけだが、一つやっかいなことがある。
それは給料でもらっているタイバーツを日本円に換金して持ち帰ることができなくなってしまったことだ。
以前は年3回は一時帰国していたので、その際にたまったタイバーツをロビンソンで日本円に換金して、ハンドキャリーで日本に持ち帰っていて口座に入金してたのであるが、それができなくなってしまったのである。
いずれは帰国するわけであるため、タイバーツを貯めこんでいても仕方ないので海外送金を使うことにした。
今回はバンコク銀行から楽天銀行への海外送金を行ったのでご紹介しよう。
海外送金可能な支店
バンコク銀行で海外送金に対応している支店は限られている。こちらのバンコク銀行のサイトを参照されたい。
必要書類や手数料も記載されている。書類についてはパスポートと通帳、それとサイトでダウンロート出来る申込用紙に記入したものとなる。
PDFで入力可能なのでプリントして持参すれば簡単で、一度入力しておけば次回使用するときも印刷するだけで済む。
それとサイトには資金の出どころを証明する書類とあるのだが、一応給料明細はもっていたが提出の要求はされなかった。
ただし後日になって電話があり会社名を聞かれたので、要求されなかったとしても窓口の担当者に会社名を伝えておいたほうがいいかもしれない。
申込用紙について
こちらのサイトでダウンロート出来る。
Application form for outward remittance という書類である。
予め記入しておく事項についてだが、
From of Payment
Debit my Account の欄にチェックを入れる、Account No.にバンコク銀行の口座番号を入力する。
Currencyの欄にTHBまたはJPYを記入し、隣のAmount in Numbersに金額を記入する。
Details of Applicant
Indivisual の欄にチェックを入れる、氏名とパスポート番号、タイの住所と携帯番号を記入する
Beneficiary’s Bank
日本の受け取り口座情報を記入する。スイフトコードや住所は各銀行のサイトで調べてコピペすればよい。
ここで注意したいのが中継銀行を経由する場合である。楽天銀行へ海外送金を行う場合、三井住友銀行を中継しなければならないため予め指定する必要がある。この記入欄は設けられていないため、バンコク銀行に問い合わせたところ、余白に記入しておけば大丈夫とのことだったので、アドレスの欄の2行目に下記のように記入しておいた。
(Intermediary bank) SMBCJPJT (Name) SUMITOMO MITSUI BANKING CORPORATION, TOKYO, JAPAN
Details of Beneficiary
受取人の情報を記入する。今回は自分の口座へ送金するので自分の名前と日本の住所を記載。
Details of Payment
給与所得の移動なのでIncome Repatriationの欄にチェックを入れる。
Foreign Bank Charge
受け取り銀行の手数料を、送金人か受取人のどちらが支払うかであるが、自分の口座へ送金なのでどちらでもいい。
手続きの流れ
シラチャ支店で申込みしてきた。シラチャ住まいの方にはおなじみのロビンソンデパートの隣にある。
入口にはATMがずらりと並んでいる。無駄に数が多いところがいかにもタイっぽい。
相変わらずの殺風景な階段を上って2階へ。
入口を入るとすぐに整理券の発行機があるので4番をおして整理券を取る。
係員がいるので海外送金申込用紙を見せれば勝手に案内してくれる。先客はおらず、すぐに11番の窓口に案内された。
今まで3回送金しているが、毎回同じ窓口で担当者も同じ方である。
申込用紙とパスポートと通帳を提出する。
ちなみに送金手数料が400バーツかかるのだが、送金人負担の欄にチェックしているので、出金金額に含めるかどうかを聞かれる。
これもこの程度の金額であればどちらでもいいであろう。
その後に出金用紙のようなものに金額の記入とサインを求められる。
あとはパスポートのコピーにサインして手続きは10分程度である。
為替レートと手数料が記載されたレシートと申込控え用紙を受け取り手続き完了である。
送金受け取り
送金手続きしてから2日後に楽天銀行から海外送金着金のメール連絡が入ったのだが、何やら怪しいからお金を受け取るにはこの送金が問題ないことを証明できる書類を提出しろとのことだ。
メールの内容は以下だ。
【重要】楽天銀行 海外送金取引内容の確認の件【メール番号】
○○様
楽天銀行 海外送金モニタリング担当でございます。
平素は楽天銀行海外送金サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。楽天銀行では外国為替及び外国貿易法、並びに関連する法律・規制遵守を目的とし、
楽天銀行海外送金被仕向サービス規定に基づき取引内容の確認を実施しております。なお、本メール受領日から2週間以内に取引内容の確認が出来ない場合は、送金元へご返金となります。
お手数ですが、速やかにご対応くださいますよう、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
対象となる取引について①②のご対応をお願いします。【①お取引の内容が確認可能な、送金の根拠となる資料をご提出ください。】
(契約書、請求書、輸出(輸入)許可通知書、領収書、送金依頼書、出金画面、メール画面、取引先様とのメッセージ内容等、その他送金の根拠となる資料のコピー)なお、取引関連資料はFAXでの送信または郵送でのご提出をお願いしております。
※ご提出資料は、
「楽天銀行株式会社 金融犯罪対策事務部 海外送金担当」宛に、
・お客さまの当行口座の支店番号、口座番号、口座名義
・本メールの件名に記載された8桁の数字
をご記載のうえお送りください。
【②メール返信のお願い】
メール返信にて、次のご質問にご回答ください。
1. 送金人さまとのご関係 :
2. 具体的な入金目的:
3. 事業内容、商品名:
4. ホームページURL(送金人さま、受取人さまにてお持ちの場合):
送金の根拠となる資料といっても、送金申請書の控えしかないため、このコピーに必要事項を記入してFAXした。
このFAXもタイの場合は日本と違ってコンビニに置いてないので、いちいち探さなければならない。
あってもタイ国内限定というところもある。
メール返信の内容は、自分の口座から移動と記載して返信した。
今回の送金額は約60万円であるが、このような面倒な手続きが必要になってしまった。
ちなみに前回は約70万円だったのだがこの手続きは不要だったので、単純に金額の大小というわけでもないようである。
手数料は?
きになる手数料のほうであるが、中継銀行で2500円、楽天銀行で入金手数料が2450円発生し、4950円のようだ。
バンコク銀行で400バーツとられているので、手数料の合計としては約6200円ほどと考えておけばいいだろう。やはり結構かかる。
それと100万円以上の受け取りの場合、銀行側は国税局への通知が義務付けられているそうである。
タイで得た給与の移管で既にタイ側で税金を納めているので、日本側で税金が発生することはないのだが、国税局に把握されるのはあまりいい気分はしないので、1回あたりの送金を100万円以下に抑えておいたほうがいいかもしれない。